こんにちは、石田淳です。
「マネジャーが提示しなければならない具体的な行動とは何か?」
この問いに対する答えをごく簡潔に言ってしまえば、それは「成果に結びつく行動」にほかなりません。
何度もお話ししていることですが、リーダー・マネジャーの最大の役割は部下に「成果を出してもらうこと」。
極端に言えば、いくら勤務態度が良くても、いくら仕事に真面目に取り組んでいても、それが〝成果〟に結びつかなければ意味がないということです。
「成果に結びつく行動」
行動科学マネジメントでは、それを「ピンポイント行動」と呼びます。
リーダー、マネジャーはまず成果を出しているハイパフォーマーの行動を観察し、「何が成果に結びつく行動なのか?」を抽出することが求められます。
そしてその行動を「チェックリスト」に落し込み、誰もが同じ行動を起こせるようにするわけです。
あるクライアントでは20項目ほどに及ぶ「営業」に関する行動チェックリストを作成し、大きな成果を出しています。
「取り組み姿勢」「アプローチ」「導入」「興味付け」そして「クロージング」。
こうした営業の各ステップで発生するさまざまな「成果に結びつく行動」を、すべてチェックリストに落し込みます。
こうすることで部下は「自分ができていない(足りていない)行動は何か?」が明確になり、そこを強化することで成果にたどり着けるのです。
「ハイパフォーマーのピンポイント行動を見つけ出す」
誰もが同じような成果を得る再現性のあるマネジメントを実現させるためには、この「観察作業」が絶対に必要なのです。
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■石田淳 著作紹介50
『短期間で組織が変わる 行動科学マネジメント』
ダイヤモンド社 2007年刊
今回触れた「ピンポイント行動」や「チェックリスト」作りのポイント、そして行動科学マネジメントの基本概念など行動科学マネジメントのテキストブック的内容のロングセラーです。