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【石田淳ブログ】「きちんとやって」では、人は動けない

2026.09.28
こんにちは、石田淳です。 「きちんと」「しっかり」「心を込めて」   ―その指示で、部下は何をすればよいか本当にわかるでしょうか。 今回は、成果につながる行動を具体的に伝える「言語化力」について考えます。   ■リーダーに必要な「力」とは   突然ですが、あなたはリーダー、マネジャーに一番大切な〝能力〟とは何だと思いますか?   「分析力」「戦略遂行力」「コミュニケーション力」等、様々な要素が挙げられると思いますが、リーダー、マネジャーの役割を「部下に成果を挙げさせること」、つまり部下育成に絞るのならば、その能力は「言語化力」であると行動科学マネジメント®では考えられています。   リーダー・管理職は、精神論を説く前に「どんな行動が望ましい結果に結びつくのか」を、具体的な言葉で部下に伝えなければならない。   このことはこれまでのこのメルマガでの話でもご理解いただいていることかと思います。   人の〝内面〟を変えるということは、デリケートで極めて難しいこと。   しかし、行動を変えるというアプローチは、具体的な言葉をつかうことで容易にできることでもあるのです。   ■「行動」は示されているか   「具体的な言葉をつかう」   端的に言えば、これがリーダーの言語化力ということなのですが、実際の職場においては、その逆である〝曖昧な言葉〟があふれているというのが現実ではないでしょうか。   「デスク周りはきちんと整理整頓する」 「お客様には心を込めて挨拶する」 「締め切りを厳守するように」 「細かい作業には集中するように」 「誠心誠意の気持ちで」   ……どれもビジネスではよく使われる言葉ですが、実はこれらは、行動科学マネジメント®では具体的な言葉と言えるものではありません。   「どんな行動が望ましい結果に結びつくのか」   その意味において、これらの言葉は具体的な「行動」を示していないからです。   ■「MORSの法則」という行動の定義   行動科学マネジメントには「MORSの法則(具体性の法則)」という、次の4つの要素から成り立つ「行動と呼べるものの定義」があります。   ・Measured(計測できる) =どのくらいやっているかを数えられる(数値化できる) ・Observable(観察できる) =誰が見ても、どんな行動かがわかる ・Reliable(信頼できる) =誰が見ても、同じ行動だとわかる ・Specific(明確化されている) =誰が見ても、何を、どうしているかが明確である   これら4つの要素がそろって、初めて「行動」といえるものになります。逆にいえば、この4つの条件を満たしていないものは「行動」ではないということ。   たとえば「心を込めて挨拶をする」という言葉……。   普段の会話のレベルでは「行動」と感じられるかもしれません。しかし、MORSの法則に照らせば、それは行動とは呼べません。   何をもって「心を込めて」なのか? そもそも「挨拶」とはどういう動作なのか? それらが明確な判断基準のない、主観的なものだからです。   「相手の顔を正面から見て」 「笑顔をつくり」 「5メートル先の相手にも聞こえるような声で」 「『おはようございます』と」 「頭を下げながら言い」 「頭を上げて再度相手の顔を見る」。   これは極端な例かもしれませんが、「心を込めた挨拶」を相手にさせるには、このくらいまで具体的な指示として伝えなければ、相手によって解釈が変わってしまうのです。   「きちんと」「心を込める」「厳守する」「誠心誠意尽力する」「頑張る」……これらは言ってみれば〝スローガン〟であり、部下が教えてもらいたいと願う具体的な行動=(成果に結びつく)仕事のやり方とは別物なのです。     ここまでお読みになり、リーダー、マネジャーとして自分が「これから何をするべきなのか」に考えを巡らせている方もいらっしゃるでしょう。   次回、「言語化」についてのお話をもう少し掘り下げていきましょう。  
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