こんにちは、石田淳です。
「AIを使え」と何度伝えても、現場に定着しない――。
その原因は、社員のリテラシーや意欲ではなく、AIを使った後に返ってくる「結果」にあるのかもしれません。
「上から『AIを使え』と口酸っぱく言われているのに、なぜか現場の社員が全然使いこなせない」 「最初は興味津々で取り組んでいたのに一時的なブームだけで終わってしまう……」
職場におけるAIの導入が進む中で、実際にこんな声を耳にすることが増えました。
そんな状況に直面して、「うちの社員はITリテラシーが低いんだよな」「新しい技術へ取り組む意欲がないんだ」などと感じてしまうリーダー、マネジャーもいるかもしれません。
しかし、行動科学マネジメント®の観点においては「(現場が)AIを活用しようとしない」ということの理由は、「リテラシーが低い」「意欲がない」といったこととは別のところに見出すことができます。
その理由を紐解くカギとなるのが、以前お話しした行動科学マネジメント®の根本、「ABCモデル」の概念です。
【A】(Antecedent) 先行条件 行動を起こすきっかけ。行動する直前の環境 「『なぜ行動を起こすのか』という理由」
↓
【B】(Behavior) 行動 行為、発言、ふるまい 「先行条件を満たすために実際に起こす『行動』」
↓
【C】(Consequence)結果 行動によってもたらされるもの。行動した直後の環境変化 「【B】の行動による結果が望ましいものであれば、 人は【B】の行動を繰り返す」
あらゆる行動の継続は、この一連の流れによって成り立っています。
「AIを活用するように」
という上司の号令は、単に先行条件を声高に語っているだけ。しかもその先行条件は、あまりにも曖昧です。
「活用」とは、何をもって活用したというのか? 「もっと」とは、どのくらいのものなのか?
具体性が大きく欠如しているわけです。
これでは、現場の社員は「どう行動していいか」がわからず、行動するものはする、しないものはしないという標準化から遠く離れた仕事のスタイルを助長してしまうでしょう。
「具体的にどの業務のどの場面でAIを使えばいいのかわからない」 「今のままで業務は行えている。わざわざAIを使う意味がわからない」
つまり、行動すべき「理由」が、見えてこないのです。
ただ、この「先行条件」よりももっと着目しなければならないのは【C】の「結果」です。
「(行動の)結果を〝メリットのあるもの〟にする」
これは行動科学マネジメント®のスキルの基本となるものです。 たとえば「部下を〝褒める〟」というマネジメントも決して精神論的なものではなく〝褒められる〟という「メリットのある結果」をつくるということなわけです。
話を「AI活用」に戻しましょう。
AIを使おうと行動した社員に、どんな「結果」が返ってきているでしょうか?
たとえば……。
「一生懸命プロンプトを試行錯誤したのに、的外れな回答が返ってきて、結局ゼロから自分で書き直した」
行動の結果は「余計に時間がかかった」「疲れた」といったデメリットのあるものとなってしまいます。
つまり、極端に言ってしまえば「やるだけ無駄」。
さらに、「AIを使っても使わなくても、評価や給料は1ミリも変わらない」となれば、人間は「これまで通り手でやった方が早い!」と、慣れた行動に回帰してしまいます。
「言っても使えない」の正体は、個人のやる気の問題ではなく、この「結果の構造」にあるわけです。
【B】の行動に関しては、「よく使うプロンプトを社内で共有。わからないことをすぐに相談できる人材を配置する」など、行動の〝ハードル〟を下げる。
【C】の結果に関しては、「AIを使って時短できた成功体験をチームで称賛し合ったり、時間短縮できた場合には自由時間を与える」
もちろんこれは一例であり、各企業で自社にふさわしい「ABC」を考えなければなりません。
「ABCモデルを見直す」
これはAI活用に限らず、現場の人材の行動によって「成果」を生み出すためのリーダー、マネジャーの大切な仕事です。
その原因は、社員のリテラシーや意欲ではなく、AIを使った後に返ってくる「結果」にあるのかもしれません。
■「AIを使え」という号令の裏側
「上から『AIを使え』と口酸っぱく言われているのに、なぜか現場の社員が全然使いこなせない」 「最初は興味津々で取り組んでいたのに一時的なブームだけで終わってしまう……」
職場におけるAIの導入が進む中で、実際にこんな声を耳にすることが増えました。
そんな状況に直面して、「うちの社員はITリテラシーが低いんだよな」「新しい技術へ取り組む意欲がないんだ」などと感じてしまうリーダー、マネジャーもいるかもしれません。
しかし、行動科学マネジメント®の観点においては「(現場が)AIを活用しようとしない」ということの理由は、「リテラシーが低い」「意欲がない」といったこととは別のところに見出すことができます。
その理由を紐解くカギとなるのが、以前お話しした行動科学マネジメント®の根本、「ABCモデル」の概念です。
■「活用」って、どういうこと?
【A】(Antecedent) 先行条件 行動を起こすきっかけ。行動する直前の環境 「『なぜ行動を起こすのか』という理由」
↓
【B】(Behavior) 行動 行為、発言、ふるまい 「先行条件を満たすために実際に起こす『行動』」
↓
【C】(Consequence)結果 行動によってもたらされるもの。行動した直後の環境変化 「【B】の行動による結果が望ましいものであれば、 人は【B】の行動を繰り返す」
あらゆる行動の継続は、この一連の流れによって成り立っています。
「AIを活用するように」
という上司の号令は、単に先行条件を声高に語っているだけ。しかもその先行条件は、あまりにも曖昧です。
「活用」とは、何をもって活用したというのか? 「もっと」とは、どのくらいのものなのか?
具体性が大きく欠如しているわけです。
これでは、現場の社員は「どう行動していいか」がわからず、行動するものはする、しないものはしないという標準化から遠く離れた仕事のスタイルを助長してしまうでしょう。
「具体的にどの業務のどの場面でAIを使えばいいのかわからない」 「今のままで業務は行えている。わざわざAIを使う意味がわからない」
つまり、行動すべき「理由」が、見えてこないのです。
■AIを使ったら、どんな結果が待っているのか?
ただ、この「先行条件」よりももっと着目しなければならないのは【C】の「結果」です。
「(行動の)結果を〝メリットのあるもの〟にする」
これは行動科学マネジメント®のスキルの基本となるものです。 たとえば「部下を〝褒める〟」というマネジメントも決して精神論的なものではなく〝褒められる〟という「メリットのある結果」をつくるということなわけです。
話を「AI活用」に戻しましょう。
AIを使おうと行動した社員に、どんな「結果」が返ってきているでしょうか?
たとえば……。
「一生懸命プロンプトを試行錯誤したのに、的外れな回答が返ってきて、結局ゼロから自分で書き直した」
行動の結果は「余計に時間がかかった」「疲れた」といったデメリットのあるものとなってしまいます。
つまり、極端に言ってしまえば「やるだけ無駄」。
さらに、「AIを使っても使わなくても、評価や給料は1ミリも変わらない」となれば、人間は「これまで通り手でやった方が早い!」と、慣れた行動に回帰してしまいます。
「言っても使えない」の正体は、個人のやる気の問題ではなく、この「結果の構造」にあるわけです。
■ABCモデルを見直してみる
【A】の先行条件に関しては、「会議の内容をAIで要約して次の会議に臨む」という具体的な指示をする。【B】の行動に関しては、「よく使うプロンプトを社内で共有。わからないことをすぐに相談できる人材を配置する」など、行動の〝ハードル〟を下げる。
【C】の結果に関しては、「AIを使って時短できた成功体験をチームで称賛し合ったり、時間短縮できた場合には自由時間を与える」
もちろんこれは一例であり、各企業で自社にふさわしい「ABC」を考えなければなりません。
「ABCモデルを見直す」
これはAI活用に限らず、現場の人材の行動によって「成果」を生み出すためのリーダー、マネジャーの大切な仕事です。
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