こんにちは。石田淳です。
「認知バイアス」という言葉をご存じでしょうか?
簡単にいえば、物事の判断を先入観だとか直感、経験に頼り、非合理的なものにしてしまうという現象です。
あえてもっと簡単な言葉をつかえば、「(勝手な)思い込み」のようなもの。
実は私たちの生活・ビジネスもこの認知バイアスに大きく左右されています。
たとえば細かい根拠もないままに「こんな商品は売れない」と思い込む。
「あの取引先(の企業は)問題ない」と思い込む。
「ウチの会社は今大変だけど、まあ大丈夫だろう」なんて思い込む。
……もし判断が違った場合には大きな問題となることです。
また、日常の生活においてよくあることで、
「あの人は自分のことを嫌いだろうな」と思い込む。
「あの人はあまりいい人ではないから近づかないほうがいい」と思い込む。
なんてことも、認知バイアスの仕業です。
よくお話しする「若いビジネスパーソンの価値観」についても、認知バイアスがかかったままの年輩社員が問題となります。
「ビジネスパーソンは誰もが出世をしたいのが当たり前」
「給料さえ良ければ文句はないはず」
これもまた、先入観に頼った判断、認知バイアスがかかった考え方です。
今のビジネス界、ひいては日本社会を見る際も、いかにして認知バイアスを避けるかがビジネスの成功につながることでしょう。
先入観を排除し、認知バイアスを避けるには、客観的な情報=データが最も役に立ちます。
私がよく見ているのは帝国データバンク調べの「全国企業倒産集計」。このデータを毎月必ず見るようにしています。
「数字」は誰かの思い込みなく、冷静に「今」のビジネス界の姿を見せてくれます。
これは「今を知る」ためにはヘタなビジネス書や雑誌、あるいはビジネスコミュニティよりもよほど有益な「勉強のネタ」ともなります。
誰かの意見に惑わされ、認知バイアスに陥る前に客観的な数字に触れる。
ぜひ試してみてください。