こんにちは。石田淳です。
「オフィスでの電話の応対に苦手意識を感じる」
20代~30代の若者の7割以上がそう感じているというネットの記事がありました。
たしかに企業研修や講演会などでも「ウチの若手は電話に出ることもできない」などと嘆くベテランマネジャーの存在が。
Z世代は電話が苦手。
考えてみればこれは当たり前のことでしょう。
物心ついた頃からスマートフォンがあり、家の電話、いわゆる「家電」に出たこともないという人が、Z世代のほとんどです。
スマートフォンにしても「知らない相手から電話がかかってくる」ということは想定外だったのです。
そんな人がいきなり「電話」というツールでコミュニケーションを取るのは極めてハードルが高いこと。
ましてやビジネスの重要な場面で効果的に使いこなすことは難しいものです。
とはいえ、仕事では「電話に出る」ことを求められる場合も当然あります。そこでマネジャーが「電話応対」を指導しなければならないのですが……。
このとき、教え方の上手いマネジャーはどんなことに気をつけているかといえば、それは「行動の具体化」です。
極端な話かもしれませんが、相手(若い世代)は、それこそ「受話器」という部位さえわからないかもしれません。
ここで「そんなことは常識で考えればわかる」「普通はわかるはず」と判断してしまうのは、大きな過ちです。
先ほどもお話ししたように、若い世代とベテランとでは育ってきた時代背景が違うのです。
「『電話で話す』は、普通誰でもできること」
まずはこの認知のゆがみを捨てるべきでしょう。
そして、電話に出るためのアクション、電話応対の際に使う言葉や会話の進め方を徹底的に細かく分解して伝えるのです。
「望ましい行動をいかに具体的な言葉として伝えられるか?」
教え方の上手い、上手くないは、ここがカギとなります。
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■石田淳 著作紹介①
『行動科学を使ってできる人が育つ!教える技術』(かんき出版 2011年刊)
行動科学に基づいた「物事を教える」ための実践的スキルを紹介したベストセラー本。ビジネスパーソンのみならず、教育関係者、トレーナー、子育てに悩む親など、「教える」ことを必要とした多くの人からの支持を受け、シリーズ化もされて今も読み継がれるロングセラーです。