こんにちは。石田淳です。
おかげさまで「日経xwoman(クロスウーマン)」の連載、
「あなたとチームのミスの無くし方」が好評をいただいています。
「ミスをしないようにする」
「事故を無くす」
「コンプライアンスを遵守」
そういったことを考える場合、多くの人は
「○○をしないようにしよう」
「どうすれば○○をしないようにできるか」
という思考になるでしょう。
しかし、行動科学マネジメントをベースとした「BBS」(Behavior Based Safety)では、「○○をしない」ではなく、「○○をする」ということを考えます。
つまり、「どんな行動をするか?」ということです。
この「ミスを無くす行動」を「安全行動」と呼びます。
「BBS」が目指すのは安全行動を定着させ、それによって危険行動(ミスや事故につながる行動)が無くなる
職場づくりです。
たとえば職場における「チェック機能」。
「チェックは入念に行うように」
「常にチェックをするように」
とスローガン言葉を繰り返しているだけでは、チェックという行動が定着することはありません。
チェックという行動をしたことが評価される、少なくともチェックという行動を取ったことが「認められる」という仕組みが必要なのです。
「行動の結果が『望ましい結果』であれば、人はその行動を繰り返す」
何度も繰り返しお話ししていることですが、これこそが行動定着・習慣化の最大のポイントです。
「安全のために、チェックを怠らないのは当たり前」
「チェックする、しないはその人の意識の問題」
「意識の高い人はちゃんとチェックをする。チェックしない人は、ダメな人材」
……そんなふうに片づけているマネジャーは
実は結構多いものです。
「そんなことは当たり前だろう」
これがタブーだということも何度もお話ししていますよね。
「ミスの無い職場づくり」
そのためにはまず「安全行動が評価される仕組み」を考えるべきでしょう。