こんにちは。石田淳です。
日々のマネジメントにおいて相手の行動を称賛する、つまり「ほめる」ことの重要性はよくおわかりかと思います。
その目的は何かといえば、相手の「行動の強化」です。
「望ましい行動をした」
「それが称賛された」
このことが相手にとっては「行動の結果がメリットのあるもの」になり、その(望ましい)行動は繰り返されるのです。
このことを、今の若い世代が持つ傾向と合わせて考えてみましょう。
今の若い世代……ゆとり世代・さとり世代・Z世代といわれる人たちはネット社会に生まれ育った「デジタルネイティブ」。また小さな頃からコンピューターゲームに慣れ親しんできました。
「ゲームで敵を倒せばすぐにポイントがアップする」
「ステージをクリアすればすぐに次のステージに行ける」
あらゆるジャンルのゲームがプレイヤーを「すぐに」称賛しているわけですよね。
行動科学マネジメントの「強化」には「即時強化」と「遅延強化」があります。これらの違いをごく簡単にいえば、「すぐにほめる、認める」と「後でほめる、認める」の違いです。
もうおわかりかと思いますが、ゲームなどで「すぐに」称賛されている若い世代はマネジメントにおいても「すぐに」称賛すること、即時強化が有効なのです。
たとえば「今、頑張っていれば3年後に評価される」「毎日の頑張りはボーナスに反映される」といった、「後で認められる」遅延強化はあまり有効ではない、ということです。
ではどうすればいいか?
そう、相手が望ましい行動を取ったなら、すぐに、その場でほめる。
「いちいちほめなくても後に評価として表われる」「相手の頑張りは十分わかっているからわざわざ言わない」
こうしたことは、今の若い世代にはNGです。
「すぐに、その場でほめる」
若い世代へのマネジメントのポイントのひとつとして、ぜひ覚えておいてください。