こんにちは。石田淳です。
「自社が〝どんな状態〟になったら〝生産性が向上した〟といえるのか?」
この指標をはっきりと定めることが大切。闇雲に「もっと生産性を上げよう」と号令をかけても単なるスローガンに終わってしまう。
前回はそんなお話をしました。
では、目標を決めていざ生産性向上の取り組みを始める際に、まず企業が取り組むべきことは何か?
それは属人的な業務を標準化し、誰がやっても同じような成果を挙げられるようにするということでしょう。
おわかりのように「属人的な仕事」とは社員一人ひとりが独自のやり方で成果を挙げるやり方。
中小企業などの小さな組織では、少人数で多岐にわたる業務をこなす必要が出がちです。そして何より「結果さえ出ていれば良い」と考える経営者もいます。「優秀な人材に何でも任せきり」という状態にもなるでしょう。
しかし、その優秀な人材がいなくなったら?
たちまち経営活動は停滞してしまいます。
「人材」という小さなパイを各企業が取り合う今、優秀な人材は大手企業にばかり流れていってしまいます。
そこで中小企業に必要なのが「既存の人材」の底上げ。
ごく一部の優秀な人材にあらゆることを任せるのではなく、自社の業務を標準化して誰もが最速で良い結果を出せるようにする取り組みです。
これが生産性向上の第一歩であり、もっと言えば、企業が存続していくために欠かせないものなのです。
「自分にしかできない仕事をしている」
……社員の側からするとそれは誇らしいことでしょう。
しかし、組織全体を考え生産性を上げるのであれば、そういった仕事をいかに減らしていくか(標準化するか)が経営者の大きなテーマとなります。
漠然と生産性向上を考えているのではなく、まずは指標を決め、さらに自社の業務を洗い出し、それらを標準化すること。
ぜひここから取り組んでください!