こんにちは。石田淳です。
4月を迎え、新たな役職についたという方も多いことでしょう。
これまでは一人、自分の実績だけを気にしていればよかったのが、「部下のマネジメント」という新たな仕事を抱え、戸惑っている方もいるのではないでしょうか。
いわゆるプレイングマネジャーと呼ばれる立場は自分のことで精一杯の毎日ながらも、部下の管理もしなければならない、部下の業績が自分の評価にもつながるということで本当に大変な立場です。
嫌な話ではありますが、さまざまな方向からのプレッシャーによってメンタルに不調を来してしまうのもこの層に多く見られる傾向だといいます。
そんなマネジャー層にとって最も大きな問題は「部下が辞めてしまう」という問題でしょう。
人口減少時代の今、せっかく採用した人材がすぐに辞めてしまうことが組織にとって非常に大きな痛手であることは
言うまでもありません。
そして、部下が辞めてしまったマネジャーは「人材を活かせなかった」という評判を会社側に与えてしまうのです。
では、部下を「辞めさせない」ためにはどうすればいいのか?
8年程前に私は、若手社員のマネジメントに言及した『「辞めさせない」マネジメント』(PHPビジネス新書)
という本を書きましたが、そこで紹介した内容は、当然今も通用するものです。
詳しくはぜひこの本を参照していただきたいのですが、あえてここでお伝えしておきたいのは、いつもお話ししている「マネジメントの目的」について、です。
「マネジメントの目的は、相手に成果を挙げてもらうこと」
この目的を放っておいて「辞めさせないこと」にだけ着目してしまう結果として、部下を甘やかす、叱責することを恐れる、部下の望む環境づくりばかりに注力する……。そんなマネジメントもしばしば見られます。
もちろん、部下に喜んで仕事をしてもらうことは非常に大切なことです。
しかし、それもまた何のためにするかといえば、そう、「成果を挙げてもらうため」なわけです。
これから部下を抱える、という人はぜひこのことを忘れないようにしてください。