こんにちは。石田淳です。
「リスキリング」という言葉をご存じでしょうか?
リスキリングとは、新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、それによって新しい業務や職業に就くことです。
まだあまり馴染みのない言葉かもしれませんが、リスキリングは国も力を入れているもので、岸田首相も「個人のリスキリングの支援に5年で1兆円を投じる」と表明しました。
前回から話題にしている「学び直し」はまさに国を挙げての取り組みなのです。
変化の激しい時代、技術的失業を防ぐため、リスキリングを推進して企業間の労働移動を促すという機運の背景には、当然「ジョブ型社会への働き方の変化」や「人生100年時代の老後の働き方」というキーワードもあるでしょう。
「新たなスキルや知識を習得する」
こうした取り組みを真剣に考えるビジネスパーソンは、それほど多くはなかったはず。特に中小企業ともなれば、まずは目先の仕事をこなし利益を上げることこそビジネス生活のすべてなのです。
また、従来の「メンバーシップ型」の働き方は、「人に仕事をつける」というもの。
したがって「その会社に所属し続けていることこそが大きな意義を持っていました。
しかし、これからはそれでは通用しません。
「どこに(どんな組織に)行っても役に立つスキル・知識を持っているか?」がビジネスパーソンとして最も重要な意義なのです。
「長年会社に勤めてきて今はリーダークラスとなっている」
そんな人でも、人生100年時代はそれでこの先安泰、というわけではありません。
次世代のリーダーが取って代わった際、外へ出て「リーダーとしてのスキル」を発揮し、活躍していくことができるのか? が問題です。
以前お話しした例のように、「私は前の会社で部長をやっていました」だけではやっていけないのです。
厳しい話になりましたが、これはベテラン層にとって大きな問題です。
「自分には、他所でも使えるポータブルスキルがあるか?」を今一度見直してみましょう。