こんにちは。石田淳です。
「立派なマニュアルが作成できたとしても、それが形骸化している」
「マニュアルが使われていない」
これは、スタッフ一人ひとりがマニュアルに則った行動が取られているかを確認していないからということが大きな原因でしょう。
その確認のために使われるのがいわゆる「チェックリスト」です。
当然のことながら、チェックリストに書かれる言葉もあくまでも具体的なものでなければなりません。
「○○に注意する」
「迅速に対応する」
などといった、チェックする側、あるいはされる側にとっていかようにも解釈のできる言葉はNGです。
また、チェックリストを利用する際には、書かれた内容とともにさらに注意すべきポイントがあります。
それはチェックリストを「チェックする人」の問題です。
「チェックリストへのチェックは必ず直属の上司が行う」
これを徹底しましょう。
チェックリストへのチェックを行動するスタッフ自らが行うというケースは実はとても多いものです。
しかしこれでは「行動の観察」は成されません。
直属の上司にとって、スタッフの行動を観察するのは非常に大きな役目です。チェックリストへのチェックは、上司の大切な仕事だと心得ましょう。
さらに、「チェックリストに(直属の上司が)チェックをしたか?」という、その上の上司によるチェックも実は必要なことです。
「チェックリストにチェックをする」という行動を考えてみてください。
行動の結果に対して〝すぐにメリットを得られる〟ものではありませんよね。
おわかりのように、結果にすぐにメリットを感じられない行動は人は繰り返そうとはしません。
だからビジネスの現場では、チェックリストがだんだんと〝適当にチェックされる〟無意味なものになっていくのです。
そしてこの行動原理は当然、スタッフにも、直属の上司にも当てはまります。
「直属の上司がチェックしたかを、さらに上の管理者がチェック」
やりすぎかと思われるかもしれませんが、安全管理のためには、決して無駄なことではありません。