こんにちは。石田淳です。
「欲しい人材の基準を「何ができるか」
=具体的な行動に落とし込んでいないから
〝こんなはずじゃなかった〟という悲劇が生まれる」
前回はそんなお話をしました。
どんな人材を必要としているかを明確にし、それを募集の際に表明する…。
当たり前のことのように思われますが、それができていない会社も多いものです。
そして、募集の際に明確にしていないものとしては「自社の姿」というものもあります。
「この会社はどんな会社か?」
それを曖昧な言葉にしていることで、せっかく採用した人材が「こんな会社だとは思わなかった」「なんだかイメージが違う」と思ってしまう。
思い描いていた会社像と現実のギャップに失望し、すぐに辞めていってしまうなんてこともありがちです。
「あなたの頑張りを評価します」
「何でも話せる風通しのいい会社です」
「チャレンジする精神を大事にします」
「笑顔あふれる職場です」
これらの言葉、どれも印象の良い言葉ですよね。
少なくとも悪いイメージは持たれないはずです。
ただしこれだけでは応募する側の人材にとってみれば、その会社でどんな仕事をするのか、どうすることで成果を挙げ、評価されるのかがよくわかりません。
精神的な話でいえば、人材にとっては会社に入って仕事を〝頑張る〟つもりでも、〝どう行動することが頑張ることなのか〟がイメージできないわけです。
その結果、自分では〝頑張った〟つもりでもなかなか成果に結びつかず、「自分の居場所はここではない」と早々に退職してしまうわけです。
また、「風通しいい会社」と謳いつつも面接に行ってみたら、職場には会話もなく、1人ひとりが黙々と仕事をこなしているだけ…。そんな矛盾に失望する人だっているでしょう。
「自分の会社がどんな会社か?」
それを示す際にも、曖昧さを排さなければなりません。
会社の理念を表明することは悪いことではありません。
ただし、その理念を職場における行動に落とし込んだ場合、本当にその表明どおりの行動ができているか?これも検証しなければならないのです。