こんにちは。石田淳です。
先日対談の機会をいただいた京セラ・谷本社長をはじめとして、「若い世代が活躍できなければ組織の未来は危うい」という危機感を持ち、実際に行動を起こしているトップが確実に存在します。
しかし現実的には、そのような危機感を覚えつつも、どうしていいかわからずに従来どおりのマネジメントを踏襲している経営者がほとんどでしょう。
なぜ、変われないのか?
なぜ、変えるための行動を起こさないのか?
ひとつには、「これまでどおりで問題はなかったから」ということがあるでしょう。
何か新しいことをはじめて、それによって失敗するのはごめんだ。だったら「これまでどおりを続ける」方向を選択する…。
これまでのやり方を否定する当事者にはなりたくない、というわけです。
しかし、「これまでどおり」がいつまでも通用しないことは、誰もが気づいていること。
コロナ禍によって、多くの会社でビジネスのやり方が大きく変わり、そして「もう、元のとおりにはいかない」といいうことも、誰もが感じることです。
さらに、変えるための行動を起こさない理由として、「何をすればいいのかがわからない」ということがあります。
単純な話のようですが、危機感を覚えつつも動けない、というリーダーには実際に「どこから手をつければいいのか」がわからない、という人も多いでしょう。
まず、何をすればいいのか?
それは組織ごとの特性もあるため、一概に言えることではありませんが、それでもあえて私がおすすめするとすれば、それは「現場の声を聞くこと」です。
経営者の中には「各部署のリーダーから報告がある」として、現場のリアルな声に耳を傾けない人もいます。
しかし残念なことに、その各部署のリーダーが前述のように「これまでどおり」を良しとする考えであれば、組織にとってイノベーションのきっかけとなるような声は経営者に届かないままです。
京セラ・谷本社長は、積極的に自ら若い社員との対話を試みているといいます。
「声を聞くこと」。
規模の大小にかかわらず、すべての組織において、変革のための第一歩となる取り組みでしょう。