こんにちは。石田淳です。
「曖昧な言葉の排除」
これは行動科学マネジメントの実践で決して忘れてはならないことです。
当たり前のこと、普通のこととしてリモートワークが普及した今、ある意味、部下の仕事は部下によるセルフマネジメントに委ねる部分も多くなってきます。
その際に「曖昧な言葉」での指示を続けているとどうなるか?
「なるべく早くやっておいて」
「急ぎの案件なんで、よろしく」
「この仕事に集中して」
「後でいいから」
これらはすべて「曖昧な言葉」ですが、部下としては、自分なりにそれらの言葉を解釈し、行動することとなります。
職場でのリアルな接触であれば、部下の動きを見て、そのつど行動を修正する…
つまり
「そうじゃなくて、これをやってくれ」
ということが可能でした。
(もちろんこれも決して望ましやり方ではないのですが)
しかし、リモートワークとなれば、部下の動きを終始観察するのは難しいものです。
具体性のある、明確な指示を与えなければ、気づいたときにはマネジャーの意図とはまったく違う行動を取っていることもあるでしょう。
行動科学マネジメントが重視する「具体性」については、先日のオンラインセミナーでも、多くの関心をいただきました。人は知らず知らずのうちに、具体性のない言葉を使っているものです。
「○○を意識しよう」
「もう一踏ん張り」
「気合いを入れていこう」
これらは単なるスローガン。「行動」を表すものではありません。
もちろん、すべての会話のなかでこうした言葉を一切使わないように、ということではありません。
しかし、リーダー・マネジャーの立場にある人は、自分の普段の発言のなかでどれだけ「スローガン言葉」を使っているかを一度計測してみる機会があってもいいでしょう。
モニターの向こうの部下に、あなたの意図(指示)は本当に伝わっているでしょうか……。