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上司が「人格者」になっても業績は上がらない

こんにちは。石田です。

 

「マネジメントにおいて極めて重要なのは上司と部下の『信頼関係の構築』である」

 

この言葉は、さまざまな誤解を招くものです。

 

「ならば、部下に信頼される〝人格者〟たるべきだ」

 

「部下のことを何でも理解できるようにならなければ」

 

「腹を割って話せる関係こそ、信頼関係といえる」

 

「上司自らが成果を挙げれば、部下も信頼してくれるだろう」

 

どれも悪いことではありません。

 

上司が人徳のある人格者であるに越したことはないし、相手を理解しようとする姿勢は否定されるものではありません。腹を割って話せる相手がいることは部下にとって悪いことではないし、上司が成果を挙げることは、会社にとっても何らマイナスではないでしょう。

 

ただ、行動科学マネジメントでいう「信頼関係の構築」とは、何もそのようなことを目指そうというものではないのです。

 

「信頼関係」とは、部下から尊敬されたり、慕われたり、親しくされたり、ということではありません。

 

言ってみれば「信頼関係の構築」とは「土壌づくり」です。どんな土壌かといえば、それは「何でも話せる」土壌です。仕事において大切な相談、ミスを犯した際の迅速な報告などを躊躇なくできることが、マネジメントでいう「何でも話せる」ということ。

 

これが〝腹を割って話せる〟ということとは少しニュアンスが違うのはおわかりでしょう。

 

たとえば仕事が終わって部下を飲みに誘い、「今日は腹を割って話そう!」などということをやっても、
それで部下の業績がアップしないようであれば、それは無駄なこと、というわけです。

 

誤解を恐れずにいえば、信頼関係の構築は「部下に業績をアップさせるため」のものです。なぜなら、そもそもマネジメントの目的はここにあるからです。

 

信頼関係の構築に「コミュニケーション」が必要なことは間違いありません。ただ問題は、その在り方、やり方なのです。

 

ここで重要なことは、コミュニケーションの「頻度」です。

 

「毎日部下に声をかける」

 

……この単純な作業ができていないマネジャーが実に多く存在します。

 

「いや、ウチは月に一度ワン・オン・ワンミーティングの機会があるから」

 

そういうマネジャーもいるでしょう。

 

しかし、考えてみてください。

 

毎日声をかけることで相手の存在を、行動をそして結果を認めてくれているマネジャーと、月に1度だけ、尋問のようなミーティングをするマネジャー……。どちらが「何でも話せる」マネジャーでしょう?

 

拙著『1分ミーティング』では、こうした「信頼関係の構築」にまつわる有効なやり方=「1分ミーティングの実践」について、詳しくお話ししています。ぜひ参考になさってください。

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