そもそも人はなぜ「行動を繰り返す」のでしょうか?
人が行動を取るには、まず「条件」が必要です。
その条件に基づいた「行動」を取り、
行動の「結果」が、行動の繰り返しを促します。
行動科学マネジメントは、
このメカニズムを利用しているのです。
このメカニズム=人間の行動原理は、
「ABCモデル」というモデルで説明されています。
A(Antecedent)先行条件……行動を起こすきっかけ。行動する直前の環境
B(Behavior)行動……行為、発言、ふるまい
C(Consequence)結果……行動によってもたらされるもの。行動した直後の環境変化
たとえば、あなたがオフィスにいるときのことを想像してみてください。
「オフィスが暑い」(A=先行条件)
「窓を開ける」(B=行動)
「涼しくなった」(C=結果)
Cの「涼しくなる」という結果が、次の行動に影響を与えます。
窓を開け、「涼しくなった」という結果(C)によって、
あなたはオフィスが暑いとき(A)には、
また窓を開けること(B)を繰り返すでしょう。
もし、窓を開けても涼しくならなかったら、
あなたはもう、窓を開けるという行動は起こさず、
エアコンをつけるなど、別の行動を選択するでしょう。
これが人間の行動原理です。
つまり、
人は行動した結果にメリットがあればその行動を繰り返し、
結果にデメリットがあれば、
行動を繰り返さないものなのです。