こんにちは、石田淳です。
「働き手の定着」
この問題を考える際に必要なのは、まず「なぜ(働き手は)すぐに辞めてしまうのか」ということでしょう。
かつては、「会社を辞める」ということは人生の一大事と捉えられていたこととしょう。
「せっかく入った会社を辞める」
これは非常に大きな決断であり、またその際の会社への「申し出」も大きな覚悟が必要とされました。
しかし今では、退職代行サービスなども普及し、会社を辞めることが安易な行為になっています。
「辞めよう」と決めたならばそれから会社関係者と会ったり話したりなどすることもなく人間関係の軋轢もなく、スムーズに退職できるわけです。
行動科学的に言えば「行動のハードルが低い」ということです。
そして、働き手が辞める理由といえば、これは十人十色です。
ある人は上司との関係に不満を持った。
ある人は報酬の面で「割に合わない」と感じた。
ある人は「もっとやりたいことができた」……。
一概には言えないというのが現実です。
では、「辞めさせない」ためにはどうすればいいか?
まずすべての前提として言えることは「(普段からの)コミュニケーションを持つ」ということでしょう。
「辞める理由」それは言い換えれば、その相手の価値観の話です。
相手がどんな価値観を以て仕事をしているのか?
相手がどんなことに不安、不満を感じているのか?
それは「相手と話すこと」でしかわかりません。
ここで大事なのは、何度もお話ししているように
コミュニケーションの「頻度」です。
簡単に言えば「日頃の会話」ということ。
「突然辞める」
そんな事態に陥ることも実際には日頃の会話が少なすぎるということが影響されがちです。
「相手は今、何を考えているか」
それを探ることもリーダーの仕事なのです。
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■石田淳 著作紹介68
部下との有益なコミュニケーションとしての「頻度の高い」接触のためのノウハウを紹介した一冊。無駄な会議、ミーティングから脱却し効率的なマネジメントを実現されるための工夫を紹介しています。