こんにちは、石田淳です。
先週1月6日は多くの企業で2025年の仕事始めとなりました。
そしてニュースによれば、ある「退職代行サービス」では、この日の依頼(退職代行)件数は過去最高の250件超えとなったといいます。
今回の年末年始の連休は多くが9連休という長いもの。その連休が明けてまた仕事へ復帰という精神的な負担が退職へ向かわせたといった見方がされているようです。
そうしたことはきっかけとして大きなものでしょう。
ただ、それよりも着目しなければならないのは、「退職」という行いが、今の時代はサービス企業への依頼で簡単に済ませられるという事実です。
「会社を辞める」
「転職をする」
かつてそれは一般的には人生における一大決心であり、その意向を会社側に伝える際には大きな覚悟が必要でした。
同僚や先輩に相談を重ねたり、まずは次の勤務先を確保してから、など、少なくとも決して「簡単に済ませられる」もの、あるいは「他人(業者)まかせ」にできるものではなかったはずです。
「退職という行いをどう捉えるか」はさておき、その行い自体が「行動として簡単なものになった」という現実を、リーダー、マネジャーは認識しなければなりません。
「何の相談もなしに辞めてしまったのがさみしい」
「困っていることがあったら言ってくれればよかったのに」
上司としては、そう嘆く気持ちもあるでしょう。
あるいは自分のマネジメント能力に自信を無くすかもしれません。
しかし、それだけでは何の解決にもなりません。
「会社を辞めるのは他人頼りで簡単なこと」という時代のなかで、リーダー、マネジャーに何ができるのか?具体的にどのような施策が考えられるのか?ということを、重要事項として捉えていかなければならないのが今のビジネス界なわけです。
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