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プレイングマネジャーとストレスマネジメント

こんにちは。石田です。

「アマチュア・マネジャーが会社を潰す」

これは2015年に出版された拙著『辞めさせないマネジメント』(PHPビジネス新書)の帯に書かれたコピーです。

プレイヤーとして優秀な人が昇進してマネジャーとなり、人材育成を担当する。日本のビジネス界ではこうした図式が一般的であり、今もなおその流れは続いています。

しかし、そうした優秀なプレイヤーは「マネジメントのスキル」を兼ね備えているとは限らず、またそのスキルを習得する機会をもったこともないかもしれません。

たとえばいわゆる〝天才肌〟で無意識のままに成果を出してしまうというハイパフォーマー。

そんな人が自分と同じように成果を出す部下を育成することができるかといえば、これはまったく別の話となります。

また、そういう優秀なプレイヤーは、プレイヤーである自分にこそ価値を置いているものです。

「人材を育成する」という仕事に関しては興味を持たないということもあるでしょう。

昇進してマネジャー職を任命された。しかしそのことによって会社を辞めてしまった……。

私の知り合いにも、そんな人が多くいます。

彼ら彼女らの思いは「ずっと現場でプレイヤーとして輝いていたかったのに」なわけです。

たとえ優秀なプレイヤーであってもマネジメントのスキルを持たない、マネジャーとしての自覚もない人はマネジャーとしては「アマチュア」と言わざるをえません。

さらに問題なのは、こうした「プロマネジャー」ではない人が「プレイヤーとしての自分」と「マネジャーとしての自分」のギャップに悩み、メンタルにまで支障をきたしてしまうことです。

「優秀なプレイヤー」として成果を出すこともいまだに求められている。同時に「上司(マネジャー)」としての部下育成でも目に見える結果を残さなければならない。いわゆる「プレイングマネジャー」であることの不幸です。

そのため、これからの時代のマネジャー、「プロマネジャー」には、自分のメンタルを保全するためのセルフマネジメントも必須となることでしょう。

次回、さらに詳しくお話ししたいと思います。

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■石田淳 著作紹介23

『行動科学が教える日本一やさしい職場ストレスマネジメント講座』セブン&アイ出版 2013年刊

悩みの乗り越え方、社内の人間関係対処法を行動科学の視点から解説した一冊。部下へのストレスマネジメントと同時に上司自らのメンタルに対しても有効なノウハウを紹介しています。

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