こんにちは。石田淳です。
Webメディア「日経xwoman(クロスウーマン)」にて、安全マネジメント「BBS」(Behavior Based Safety)に基づく〝ビジネス現場でのミスの無く仕方〟についての連載を行っています。
「ミスや事故を無くすためには、どんなことをすればいいか分からない」
「新人に仕事を教える際のポイントは?」
こうしたことは業種や企業規模を問わず、実に多くの企業が問題としていることで、私たちの元にも数々の相談が寄せられます。
「BBS」の基本概念は「現場に安全行動を定着させること」。
望ましい(安全につながる)行動を現場で働く誰もが習慣化することで、結果として「ミスの起こらない」職場が
築けるということです。
「望ましい行動を定着させる」
もうおわかりかと思いますが、こうした取り組みのポイントは「行動を〝分解して〟伝える」ということです。
この際に、マネジャー、指導者が忘れてはならないことは「自分の常識は相手にとっての常識ではない」ということ。
「このくらいは普通にできるだろう」
「わざわざ教えるまでもない」
「こんな常識的なことまで言う必要はない」
「そんな初歩的なことを言うのは相手に失礼?」
そう考えてしまうマネジャーは大勢いることでしょう。
あるいは「自分で考えることが大事である」と主張する人も……。
しかし、人に行動を教え定着させるためには、この考え方はタブーです。
とりわけ新卒・新人の指導においては、そうした「自分のレベルに基づいた常識」は捨ててしまうべきでしょう。
(これは特に〝ハイパフォーマー〟の人に肝に銘じてもらいたいことです)
たとえばPCにまったく疎い年輩者に「いや、これくらいは普通のことですから」と、かみ砕いた説明をせずにPC仕事を任せる。
生まれた時からネット上のやりとり中心の若者に「社会人なら普通はできるだろう」と電話営業をさせる。
極端な例ではありますが、世代などのバックボーンによって常識は十人十色なのです。
「自分にとってはそんなの常識」
リーダー、マネジャーは、まずはこの考えを捨ててしまいましょう。
次回、さらに詳しくお話ししていきたいと思います。