こんにちは、石田淳です。
年明けの仕事始め早々に、突然社員が退職を申し出る「あけおめ退職」。
前回お話ししたように、こうした事象は最近になって生まれたものではなく、以前から「突然辞める」問題は見られたものです。
ただ、人材不足が益々厳しくなっていく今、「突然辞める」は、企業にとって死活問題。
もちろん、辞めたいという人材を〝無理矢理辞めさせない〟ことはタブーです。
部下が〝いつ『辞めたい』と言ってくるか〟に戦々恐々としている上司は、辞めたい部下を「引き留める」術ではなく、部下が〝辞めない環境〟を作ることに注力しなければなりません。
部下の「辞めたい理由」。それは人それぞれです。
部下が〝辞めない環境〟とは、その理由を上司が日々の活動のなかでキャッチしやすいという環境でしょう。つまり、「部下が何を考えているかがわかる」という環境。
部下側からすれば、「辞めたい理由」となる自らが抱える不安や不満を、ハードルを感じず日常的に上司に表明できるという環境です。
あえてわかりやすく一言でいえば、それは「心理的安全性のある環境」です。
さらに心理的安全性をわかりやすくいえば、それは「何でも話せる環境」といえます。
日々、不安や不満を抱え込みながら仕事をしている。でも、上司には相談できない。
それが解消されないままに〝年末年始〟という区切り、つまりわかりやすいタイミングがあり、〝今だ〟と退職の意志を表明する。「あけおめ退職」には、そんなストーリーがあるでしょう。
「上司に相談できない」
その背景を変えることが、心理的安全性を築くこととなります。
心理的安全性は「辞める・辞めない」のみならず、企業活動においてとても重要なファクターとなります。次回、さらにお話ししたいと思います。
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■「心理的安全性」は安全マネジメントでも重要
行動科学マネジメントにおける事故防止・安全管理のポイントは、危険行動を排除するのではなく、安全行動が当たり前の環境を築くことにあります。
たとえば「上司への報告」。
これがおろそかになれば、当然ミス→事故は発生する。そして、上司への報告が当たり前となるためには職場に心理的安全性が担保されていることが重要なのです。