こんにちは。石田淳です。
「2024年度上半期の『人手不足』による企業倒産の件数は163件。半期では過去最高だった2023年度上半期を上回った」
先日、そんなニュースがメディアを賑わせました。
・モノ、サービスを作るのも「人」
・モノ、サービスを売るのも「人」
・それらの営みをコントロールするのも「人」
人がいなければ会社組織は成立しない。
これはおよそ10年前の著作で「すでに約束された不幸な今後」としての人口減少時代への注意喚起とともに語ったことです。
「人がいなければ会社組織は成立しない」
まさに今、組織として成立できなくなった会社が続出しているわけです。
そこで多くの経営者が「何とか人材の確保を!」とばかりに採用活動に力を注ぎます。
高額な採用コストを割いて懸命に人材を探す……。
しかし、人口の絶対数が少ない中で良い人材などそう簡単に見つかることはありません。
もうおわかりかと思いますが、人手不足倒産の時代に力を注がなければならないのは「新たな人を採用する」ことよりも「今の人材を育成する」「定着させる」ことにほかなりません。
たとえばあなたの会社には
「人材が育っていくための『仕組み』」や
「人材が組織に定着するための『仕組み』」が
存在するでしょうか?
言い方は悪いかもしれませんが、
「せっかく高いコストをかけて採った人材がすぐに辞めてしまった」
「思っていたような人材ではなかった」
という例は、いくつもあるものです。
(これは今の時代に限ったことではありませんが)
採用の際にどんなに会社を魅力的に謳っても、またどんなに好待遇を用意しても、「人が育ち、辞めない」仕組みがなければ、残念ながら企業は採用コストに疲弊していくだけなのです。
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■石田淳 著作紹介19
『会社の目標を絶対に達成する「仕組み」の作り方』KADOKAWA/中経出版 2015年刊
「企業理念」「中期ビジョン(経営計画)」そして「ハイパフォーマーの行動」という仕組みとして成立する「企業フィロソフィー」の存在を解説した一冊。人手不足倒産続出を予見して、そこに置かれた企業経営者が「目を向けるべきもの」に深く言及しています。