こんにちは。石田淳です。
Webマガジン「幻冬舎Plus」での「始める力」の連載が好評をいただいています。
新たに各種の習慣づくりを始めようとする。そこにはどうしてもハードルが生まれてしまいます。
前回もお話ししたような
「どうせ挫折するんだろう」
「挫折したらイヤだ」
といった、挫折に対する恐怖のようなもの。
さらには「新しい習慣を始めるのは大変」という、思い込みです。
いずれも「未だ起きていないこと」「現実とは違うかもしれないこと」への思い込み、つまり「認知のゆがみ」ですね。
ただ、ここで「あれこれ心配するより、とにかく行動あるのみ!」などと言うつもりはありません。
「とにかく行動」この第一歩が難しいわけですから。
行動科学マネジメントではこの「第一歩目」を、ごく簡単な行動、スモールステップで踏み出すことを提唱しています。
人生100年時代と言われる今、「新しい習慣づくり」が特に求められるのは、長くなってしまった老後生活を充実させなければならない高齢の人々、60代以上の人でしょう。
しかしここでも「思い込み」が働きます。
「どうせやっても続かない」
「この歳からでは遅すぎる」
たとえば投資を始めようとする、身体のトレーニングを始めようとする。しかしそこに「どうせ無理」の思いが働いてしまうのです。
大切なのは、まず始めること。そしてその第一歩目はごく簡単なことでいい。
たとえば投資を始めようと思ったなら、ネットや本などで投資の基本について知ってみる。これを「投資を始めている」ことと捉えるべきです。
身体のトレーニングのためにどんなメニューにチャレンジするかを考えた。これも「トレーニングの第一歩目」です。
興味のままに何かを調べてみる。何を準備すればいいかを考える。
小さな行動を起こすことで、「自分はもう、『始めている』」ということを自覚してください。
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■石田淳 著作紹介⑦
『始める力』 幻冬舎新書 2013年刊
物事を「始める」にあたっての悩みを行動科学マネジメントの切り口で解説した一冊。新しいことを始めなければならないと思いつつ、いつまでも始められない人に向けて、精神力、意志に頼らない科学的手法を紹介しています。