こんにちは。石田淳です。
「部下のマネジメントだけでなく、自分で売上をつくる作業もあり、忙しくてたまらない」
「なかなか自分の時間をつくることができない」
人材不足の今、マネジャーとプレイヤーを兼任するいわゆるプレイングマネジャーの存在は業種や規模の大小を問わず、どんな企業でも当たり前のものとなっています。
何度もお話ししているように、マネジャーのスキルとプレイヤーのスキルは別物。優秀なプレイヤーがそのまま苦労なくマネジャーの仕事をこなせるかといえば、そんなことはありません。
どんなに優秀なプレイヤーでも、あらためて「マネジャーの技術」を学ぶ機会を持たなければならないのです。
学び、実践し、それと同時にプレイヤーとしても成果を出す。
そんななかで必要なのが「セルフマネジメント」です。
これまで私が見てきた優秀なリーダーの多くは、プレイングマネジャーとして忙しく働く中でも自らの時間を作り出し、充実した毎日を過ごす、という人たちでした。
セルフマネジメント……もっと具体的にいえば「タイムマネジメント」に長けていたという彼ら彼女らに共通していた特徴はといえば……。
それは「やらなくていいことは、やらない」ということです。
行動科学マネジメントでは「優先順位」より「劣後順位」を重視します。
劣後順位……すなわち、やらなくていい(あるいは先延ばしでいい)ことの順番ですね。
人は知らず知らずに「別に今やらなくてもいいこと」「自分がやらなくても済むこと」を、流れの中で行ってしまいがちです。
これらをリストアップしてみることで本当にやるべきことが浮き彫りになり、そこに集中できる。結果、生産性がアップし、時間にも余裕が生まれてくるのです。
マネジャーのためのセルフマネジメント。またあらためて詳しくお話ししたいと思います。
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■石田淳 著作紹介④
『人生を変える 行動科学セルフマネジメント』大和書房 2013年刊
行動科学に基づいたセルフマネジメントの基本的アプローチがわかる入門書。意志や精神力に頼ることのない目標達成法、日常のストレスマネジメントなど、ビジネスパーソンに必要なセルフマネジメントの考え方がよくわかります。