こんにちは。石田淳です。
「社員を辞めさせないために、福利厚生を充実させたい」
そう考えている経営者の方も多いことでしょう。
実際に社員のためにさまざまな福利厚生を実施したりする会社も。
日本の中小企業は特に「社員は家族」と考える文化もあります。
社員に喜んでもらうためにたとえば社員旅行を企画したり、忘年会など、さまざまな催しを行ったり。
しかし今の時代、こうしたことが社員の帰属意識を高めたり仕事へのモチベーションをアップさせるかといえば、もちろんそうとは限りません。
社長が「良かれと思ったこと」でも社員側にとってはそれほど響かない……。そんなことで〝寂しい思い〟をしている社長さんもよく見てきました。
「社員を大事にする」
このこと自体は決して悪いことではありません。
ただ、何をもって「大事にしている」ことになるかは、一度振り返ってみたほうがいいでしょう。
「経営者(上司)の価値観と社員(部下)の価値観は違う」
この事実は肝に銘じるべきです。
ごく簡単に言ってしまえば、社員は何を「励み」に行動するか、を考えるということです。
「仕事を頑張れば楽しい社員旅行が待っている」
残念ながら、今の若い世代でそう考える人はごく稀でしょう。
「プライベートを充実させたい」そう願う人に対して会社での旅行を強要することは、もはや〝ペナルティ〟(罰)ともいえることです。
「社員を大事にしたい」
そう願うのであれば、まずは社員一人ひとりの「動機付け」を探ることが必要です。
「その福利厚生、本当に社員が望んでいるものですか?」
厳しい言い方かもしれませんが、そう問いたくなる社長さんが多いのも現実なのです。