こんにちは。石田淳です。
Webメディア「SalesZine(セールスジン)」にて新しく連載を始めました。
主に組織の「営業活動」に関する情報を発信しているメディアで、今回の連載も、テーマは「『できない営業』を『できる営業』に変える」ための行動科学マネジメントのノウハウを紹介するものです。
「できる営業」……いわゆるトップセールスと呼ばれる人たちですね。
こうした人たちにヒアリングしてみると、多くの人に共通項が見受けられます。
それは「自分の成功のポイントを言語化できない」ということ。
「なぜあなたの営業はうまくいくのですか?」
「そのコツを教えてください」
そう質問しても……。
「いや、真面目にやっているだけですよ」
「お客様目線で考えることですかね」
「ここ一番の時にはしっかり集中するんです」
真面目に、お客様目線で、集中……。曖昧な言葉ばかりです。
当然のことながら、望ましい結果(営業の成果)に至るにはそれに直結する「行動」があります。このピンポイント行動を取っているということが、トップセールスのトップセールスたる理由なわけです。
しかし、当の本人はその行動を意図的に取っていない場合が多い。つまり無意識に、「暗黙知」のこととして望ましい行動を取っているのです。
もうお気づきかと思いますが、そうしたトップセールスに「人を育成する」という役目を与えてもなかなかうまくいかないことが多々あります。
なぜならば、自分のパフォーマンスが暗黙知のうちに作られているために、人に教える言葉を持っていないからですね。
これはもちろん営業職に限った話ではありません。
ハイパフォーマーが自らのノウハウを言語化して人に伝えられるかといえば、そんなことはないのです。
「名選手が名監督になれるわけではない」
まさにそういうことですね。
ハイパフォーマーがそのまま優秀なマネジャーになれるわけではない。
経営トップはこのことを忘れてはなりません。
次回、さらに深くお話ししたいと思います。