こんにちは。石田淳です。
大きなプロジェクトが終わり、ねぎらいのためにチームリーダーがメンバーでの打ち上げを設定。ところが、若手社員は困った様子。
「これまで毎日がんばってきたのに、まだ会社に付き合わなければならないんですか?」
「その打ち上げって、仕事の続きですか?」
「残業代は出るのでしょうか?」
若い部下のこんな反応にがっかりするというベテラン社員の話は、本当によく耳にします。
もちろん、ベテラン社員に悪気などありません。
純粋に「みんなよくやってくれたから」とねぎらい、あるいは称賛の場として打ち上げの飲みの席を用意しようとしたのでしょう。
その気持ちはわかります。
かつては仕事での打ち上げは当たり前。それが動機付けとなって仕事に喜びを感じるという人も大勢いたでしょう。
しかし残念ながら……。
今の若い世代は、そうではない。
としか言いようがありません。
そして、年配層、特にリーダーの立場にいる人はその風潮の変化をしっかりと自覚すべきです。
前回、「出世したくない、という若いビジネスパーソンが増えている」というお話をしました。
こでまで出世を目指して仕事をしてきた年配層にとっては、「最近の若いヤツは……」と思われたかもしれません。
そして今お話ししているような「打ち上げの参加を嫌がる若者」に対しても、ガッカリする気持ちが強いことでしょう。
しかし、ここで言いたいのは、それを「感情」や「気分」の話で終わらせてはいけない、ということです。
「自分はよかれと思ってやったことが、相手にとってはデメリットな結果だった」
厳しい言い方になりますが、これはマネジメントのミス。
相手の動機付けを把握していなかったということです。
「ビジネスパーソンは誰もが出世を求めている」
「打ち上げをすれば誰もが喜んでくれる」
そうした思い込みは、一度捨てなければなりません。