こんにちは。石田淳です。
「メンバーシップ型」から「ジョブ型」への雇用の在り方の変化。
この流れに対して企業にはどのような備えが必要なのでしょうか。
ここで今一度、ジョブ型とは何かを明確にしておきましょう。
簡単にいえばジョブ型とは、企業に必要な職務に対してその職務のスキルや知識を持った人材を配置することです。
これまでの日本企業に多かった「メンバーシップ型」が、まず会社に人材を入れてその人材にどんな仕事をやってもらうべきかとする「人に仕事をつける」パターンであるのに対して、ジョブ型は「仕事に人をつける」というパターン。
「人が足りなくなったから、とりあえず頭数を揃えるために誰か採用するか……」
といった人材採用はジョブ型には当てはまりません。
「こういう業務に対して人が必要だから、それができる人が欲しい」
単純にいえば、そんな雇用です。
では、ジョブ型の採用、人事のために企業がやっておかなければならないこととは?
そう、まずは「自社にどんな仕事(ジョブ)が必要なのか」を明確にしておくことです。
必要な仕事とはもちろん、自社の成果達成に結びつく仕事です。
「同業他社もやっているから」
「これまでそういう部署を置いていたから」
ということではなく、あくまでも成果に結びつく業務です。
実はこれを明確にしていない企業は意外と多いものです。
特に中小企業となれば、日々の、目の前の業務に追われ、経営者・幹部であっても自社を客観視して「この仕事は無駄」「こんな仕事が足りない」と分析している時間がありません。
そして、悪い言い方をすれば「人さえいれば、何とか(仕事が)回るだろう」などと考えてしまうわけです。
「自分の会社に必要な仕事は何か?」
これを明確にすることこそ、経営者が〝今すぐに〟着手しなければならないジョブ型社会への準備です。