こんにちは。石田淳です。
このたびのコロナ禍により日本のビジネス界における「働き方のスタイル」が見直されていることは、このメルマガでも何度もお伝えしてきました。
リモートワークによってあぶり出される無駄な人材。無駄なオフィス……。
今回の騒動は「古い働き方」と「新しい働き方」をはっきりと分けることとなりました。
まさに「コロナ前/コロナ後」という感じです。
「立場」「ポジション」そのものに意義があり、会社にいてこそナンボ、という人材はどんどん淘汰されていくことでしょう。
淘汰される当人としては、とはいえ何らかの仕事を続けていかなければなりません。
当然「転職」ということになります。
しかし、「立場」「ポジション」にすがった働き方をしてきた人にどのような能力・知識・技術があるのか?
かつてこのメルマガでも話題にした、転職の際に「できること? 課長をしていたので、課長ができます!」といった人の笑い話……。そんなことが現実に、次々と起こるでしょう。
慶応義塾大学の小熊英二教授は、5月20日の日本経済新聞にて日本型雇用の根本的問題として「客観的な評価基準がないこと」と挙げられています。
そう、日本では、スキルに裏付けされた評価基準ではなく、それこそ「会社での立場」「組織の一員であること」そのものが評価されているといってもいいでしょう。
しかし、小熊教授も指摘されているように、働き方のスタイルが変わるこれからのビジネス界には、明確な評価基準の確立が求められます。
「課長をやっていました」
……では、持っているべき、あるいは持っていて当然のスキルは何か?
課長に限らず、リーダー、マネジャー職に就いている人が、どこへ行っても評価されるスキルは何か?
それは人材を育成するためのスキル、「教える技術」です。
「ウチの会社ではこれでうまくやれた」は、もう通用せず、客観的に評価されるべきマネジメントスキルを身につけなくてはならないのです。
今後私たちも、今一番必要とされるこの「教える技術」の普及により一層力を入れていくつもりです。