こんにちは。石田淳です。
「新型コロナウイルス」の問題は、もはやパニックともいえるものでしょう。
マスク不足に続き、今度やトイレットペーパー、ティッシュ不足……。さらには小・中・高の一斉休校も。
「なるべく外出は控える」
そうはいっても、日本経済を支えるビジネスパーソンは、会社へ出勤することを〝自粛〟するなど、不可能です。
前々回、前回とこのメルマガで行動科学マネジメントが目指す「ノー管理」についてお話ししてきました。組織のメンバーそれぞれが、自ら考え、自ら行動する……。それこそが組織の理想の在り方だ、というものです。
とはいえ、それは一朝一夕にできることではありません。現在の業務を見直し、マネジメント、教育システムを見直し、そのうえで成り立つものです。「非常事態だから、それぞれが自らを管理するように!」なんてことは、できません。
この今の危機的状況(あえてそう言わせてもらいます)を、組織を見直す機会にしませんか?
そう、再三申し上げている「古き悪しき慣習」「無駄」を見直すわけです。
拙著『1分ミーティング』(すばる舎刊)でも取り上げた例ですが、ある製造業の企業で行なわれている、全国の営業所所長が東京に集まり、業績の報告を行い合う「営業会議」。
今この状況でそんなことをする企業は珍しいと思いますよね。
そしてわざわざ「集まる」代わりに何をすればいいか?メールやチャット、Zoomなどで数字を報告し合えばいいわけです。
「一斉に集まらなかった」ということが、会社の業績悪化の直接の原因になるかといえば……。そんなことはありません。
もっといえば、無理に出社をしなくても、リモートワーク、テレワークを存分に活用することで多くの無駄が排除できるはずです。
言い方は悪いかもしれませんが、日本のビジネス界には、「出社至上主義」、すなわち「出社することがエラいんだ」といったカルチャーがあるように思います。
「満員電車に乗って、がんばって出社する」
このことも、やがては「古き慣習」になることを私は望みます。