こんにちは、石田淳です。
「行動に着目する」
この行動科学マネジメントの基本の重要性に気づくリーダー、マネジャーは大勢いますが、
いざ「実践」となると……。
「行動」の先に「結果」がある。「結果」とは「行動」の賜物。
これは行動科学マネジメントにおいて、決して忘れてはならない「順番」です。
「『行動』なくして『結果』なし」
なんだか格言のようですが、これが「人間の基本原理」です。
しかし、多くのリーダー、マネジャーはしばしば部下の、あるいはチーム全体の「結果」のみに着目してしまいます。
「部下に成果を挙げさせること」
すなわち部下に結果を出させることがリーダー、マネジャーの一番大切な仕事ですから、「結果が大切」であることに間違いはないのですが、それ(結果)を築き上げる「行動」を軽視することは、絶対にNGです。
第一に着目なのは「結果」ではなく
「行動」の方なのです。
人には3種類の「承認欲求」があるといわれます。
- 結果について認められたい「結果承認欲求」
- 行動について認められたい「行動承認欲求」
- 存在について認められたい「存在承認欲求」
部下の「結果承認欲求」を満たす行いは、すでにどの組織でもできていることでしょう。
「良い成績を出したら称賛する、報酬を与える」ということです。
また、相手を無視することなく、「目を見て話す」「名前を呼ぶ」などの行いで「存在承認欲求」に応えることができます。
決して難しいことではありませんよね。
(この簡単な行いすらやっていない組織では、部下とリーダー、マネジャーの間に軋轢が生まれます)
行動科学マネジメントとして最も注目したいのは、
「行動承認欲求」を満たすことです。
簡単にいえば「(結果に至る)プロセスを認めてあげる」ということ。
結果が出る、出ないはさせおき、
行動そのものを計測し、フィードバックを与えるのです。
実はこの「行動承認」に気づいているリーダー、マネジャーは、意外に少ないものです。
そう、どうしてもみな「結果」のみに目が行ってしまうからです。
その結果をつくるのが行動であるにもかかわらず、です。
承認欲求を満たすことのみならず、「行動」への着目はビジネスのあらゆる側面で重要です。
たとえば今注目されている「KPI」でも、「行動」への着目は欠かせません。
次回、詳しくお話ししましょう。