こんにちは、石田淳です。
「部下とのコミュニケーション」をどのようなかたちで取ればいいかと悩むリーダー、マネジャーは多いものです。
現在私が執筆中の本も、「これからの時代の部下とのコミュニケーション」をテーマとしたものです。
「リーダー、マネジャーにとって部下とのコミュニケーションはとても大事」
この事実には、多くのビジネスパーソンが気づいています。
しかし……。
具体的にどのようにコミュニケーションを取ればいいのか?
ここで考えてしまうわけです。
「部下と親しくなるために、頻繁にお酒や食事に誘う」
そんな手段を考える人もいるでしょう。
しかし、働き方改革が推し進められる今、終業後に部下を飲みに連れて行ったりすることは、多くの会社でNGとなっています。
また、今の若い人たちが「上司とお酒を飲みに行く」ことを敬遠し、何よりも自分のプライベートな時間を大切にしたい、ということは、もはや常識ともいえるでしょう。
そもそも、リーダー、マネジャーが部下とコミュニケーションを取る目的は、決して「親しくなる」ためではありません。
では、コミュニケーションは何のために必要か?
それは、部下の「価値観」と「行動」を確認するためです。
「価値観」とは、行動科学マネジメントでいう「動機付け条件」ともいえます。
「行動の結果に対して、どんなメリットが欲しいのか?」
これは人それぞれです。
「メリットといえば『お金』だろう」
「だから、昇給のことだけ考えてやればいい」
「最近の若者は『自分の時間』が大切という」
「だから結果を出したら休みを与えればいい」
……そう画一化されたものではないのです。
ある人は「お金」をごほうびと感じるかもしれないし、
またある人は人からの「感謝」がフィードバックさせることを
ごほうびと感じるかもしれない。
相手が何を求めて仕事をするかについて、つまり相手の価値観は、日々のコミュニケーションのなかでつかんでいくしかないのです。
また、部下が仕事において何かのつまずきがある場合は、相手がどんな「行動」をしているかを観察し、
間違った行動であれば正す、あるいは足りない行動を増やす、という働きかけをします。
これもまた日々のコミュニケーションがなければできないことです。
「価値観」を知り、「行動」を確認する……。
こうしたコミュニケーションは、多くの時間を必要とするものではありません。
重要なのは「頻度」です。
日常から何のコミュニケーションの機会も持たない上司が月に一度だけ、部下とじっくり話す機会を設けたところで、相手の価値観や行動を正確に把握することはできないのです。
5月頃に発売を予定している私の著書では、この「コミュニケーション」のコツ、間違ったコミュニケーションの是正についてお伝えします。
どうそお楽しみに!