仕事で成果を出す優秀な社員は、
必ず成果に直接結びつく望ましい行動を取っています。
(これを専門的には「ピンポイント行動」といいます)
売上を上げる社員は、
売上を上げるための望ましい行動を、
事故をおこさず安全な作業を徹底できえいる社員は、
安全行動を定着、習慣化させているということです。
この望ましい行動を「誰もが取れるように」するためには、
マニュアル、チェックリストが欠かせません。
しかし、多くの会社(特に大企業)が、
このマニュアル、チェックリストづくりの際に、
大きな間違いを犯しています。
それは「現場の声を聞いていない」というものです。
支社や支店、工場などを持つ大企業では、
多くの場合、本社の専門部署が
マニュアル、チェックリストづくりを担当します。
ここで「本社」が考える「望ましい行動」「望ましくない行動」
「現場」に必要なそれらとの間に、齟齬が生まれます。
たとえば工場における「指さし呼称」などは、
本社では「できて当たり前」と考える。
だからマニュアルには「安全を意識する」などという
曖昧な項目しか設けられなくなってしまうかもしれません。
しかし、現場には「何をもって『安全を意識する』ことなのか?」
が浸透していません。
まずは「指さし呼称のやり方」から記さなければならないのに、
それをスルーしてしまう…。
上の例はいささか極端かもしれませんが、
このような「本社の認識」と「現場の事情」のズレは、
大なり小なり、多くの企業で問題となっています。
では、現場をよく観察して、
それでマニュアル、チェックリストを作成すればいいかというと…
実はここにも、「落とし穴」があります。
次回、さらに詳しくお話しさせていただきます。