■行動科学マネジメントを通して、
ビジネスコンサルティングを始めたとき、
「専門用語を極力使わずに、誰が読んでも理解でき、
書店で簡単に手に入れられる教育本をいつか作りたい!」
という夢がありました。
■ビジネスパーソンだけでなく、
自閉症や発達障害の子どもを持つ親御さんや、
しつけに悩むお父さん、お母さんたちにも、
行動科学マネジメントは必ず役立ててもらえるはず、
という強い思いがあったからです。
■それがかたちになったのが、この2冊です。
『おかあさん☆おとうさんのための行動科学』(フォレスト出版)
今でも読者の方からたくさんの感想が届きます。
■行動科学マネジメントのベースにもなる
応用行動分析は、自閉症児の療育に欠かせないもの。
アメリカでは広く活用されています。
■今回、知り合いから
こんなすばらしい一冊に出会いました。
『リカと3つのルール―自閉症の少女がことばを話すまで―』 東条 健一 著(新潮社)
東条さんは、大手報道機関の社会部の記者として活躍した後、
著名人や企業のコンサルティングなどを行われています。
■本書は、色も形も認識することができず
「一生話すことができない」と診断された
重度の自閉症の娘さんの成長を、
実体験に基づきストーリー仕立てにまとめたものです。
■最初は、娘に何としても言葉を教えたいと、
民間療法やさまざまなことにトライ。そしてことごとく失敗。
でも、東条さんは諦めません。
長く苦しい闘いを続ける中で、応用行動分析に出会い、
それを使って改善させていきます。
■こちらの考えていることがうまく伝わらない相手に、
どのように接し、どうのようにして改善させていったのかを、
わかりやすく書いています。
■だから、自閉症のお子さんを持つ親御さんなどには
とても役立つ本ですが、それだけにとどまらず、
実は、「子どもとうまく理解し合うことができない」
「勉強しなさい!ばかり言ってしまう……」
といったお父さんお母さんや、
「部下の育て方がわからない」
「部下とより良いコミュニケーションをとりたい」
と悩むビジネスパーソンの方々にも使えるのですよね。
■褒めること、少しずつステップを踏んで進んでいくための
スモールゴールの設定、
「やる気!」「忍耐!」といった精神論に頼るのではなく
具体的で明確な目標設定……。
この本には、行動科学マネジメントの基本がビッシリなんです。
■決して、ノウハウ集でもビジネス本でもありませんが、
親御さんやビジネスパーソンのみなさんが幅広く活用できる本で、
私の中では、ここ数年で1番の優れた本だと思っています。