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▼生産拠点から小売拠点へシフトする中国

 

■新政権が近く発足する中国。
年々、人件費が高騰し、
すでに生産拠点としてのうまみが失われていますね。

■人件費は、アジア諸国の
工場現場作業員の賃金を比較すると
中国を100とした場合、タイ90、
インドネシア60、ベトナム40、インド30、
バングラディシュ、カンボジア、ミャンマーは20
というのが現状。
今や中国は、アジアの中で高人件費国なんですよね。

中国の法定最低賃金は、
毎年10~20%の比率で引き上げられています。

 

■そういう状況の中、
当然ですが、日本の企業は、
生産拠点を中国から上記のような
ASEAN諸国やインドにシフトする動きを
これからはすべきでしょう。

 

■ほかにも、もちろんチャイナリスクの影響もあります。

以前の香港駐在時代に
実感として学んだことは、
法律や慣習の違いからくる
カントリーリスク、政治リスクの
リスクマネジメント対策を
怠るなということ。

セーフティーマネジメント(BBS)の本にも書きましたが、
「Think the unthinkable 」「Never say never」
を徹底してください。

 

■特に中国は、
戦争やテロなどの有事の際に、
国と軍が民間の人と物を
統制することができる法律
「国防動員法」が制定されたり、
工場ストや損害保険関連の免責条項といった
チャイナリスクが大きいですから、
備えは十分に行うべきです。

 

■そして、中国から
東南アジア、南アジアへ生産拠点のシフトが
今後加速されていくのと連動して、
「中国で生産して先進国に輸出する」
から「東南アジアで生産して中国に売る」
という変化が生じていきます。
中国にすでに170店舗を展開する
ユニクロがいい例ですね。

 

■東南アジアに生産拠点を確立し、
中流層が増加し続けている中国で、
どれだけ小売拠点を
拡大することができるか――これがグローバル企業として
成長していくカギになるかもしれません。

 

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