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サーベイ調査・分析


通常の現状把握だけのサーベイとは異なり、具体的な現場での課題や社員が持つ理想像を明確にします。社員が何に興味を持ち、「何のために働き、何にやりがいを感じているのか」、それらを現状として挙げるのではなく、トータルリワードに基づいて、どのようにローコストで具体的な行動ベースでの改善策を取ればいいのかを提案致します。

確実に改善活動を実行できるように解決策を明確化し、さらにその解決策を費用対効果のいい形で提案するサーベイなのです。

現状把握から具体的改善策提案までの流れ

オプショナルサーベイ

通常のサーベイシートに加えることで、現場の現状をより具体的に把握することができます。

上記3種類のサーベイを行うことで、より具体的な現場での課題や社員が持つ理想像を把握でき、その具体的な結果を参照し、トータルリワードに基づいて具体的な行動ベースでの改善策を提案致します。解決策を具体的に示すことで、確実に改善活動を実行できるようになるのです。

サーベイ調査・分析事例



取材協力者
中央執行委員長山中浩明氏
中央執行委員長
山中浩明氏
中央執行副委員長二宮章吉氏
中央執行副委員長
二宮章吉氏
Q:ファミリーマートユニオンでは、創立から22期を迎えられているそうですが、長年に渡り様々な組合員への支援活動を行ってきたとお伺いしています。

A:山中氏
賃金や労働条件の改善、制度の整備を進めるだけでなく、組合員の声を具体的な活動に反映させていくために、毎年、2800人を越える組合員に労働環境に関しての満足度調査を行ってきました。

これまでのアンケートは、「評価面接がきちんと実施されているか」、「休みがとれているか」、などの実態調査や会社や仕事へのロイヤリティをはじめとする満足度調査のために行っていたものですが、ここ何年か、調査結果に基づいて会社へ改善を「要求」するスタイルを継続することの限界を感じていました。つまりは、社員満足度と会社業績の相関関係を明確にしなければ、経営に対しても説得力がないし、長期視点で見たときに会社の成長につながるものなのかどうか疑問を感じておりました。そこで、組合員の意識や職場風土、人間関係など、会社の成長につながる具体的な事実をアンケートであぶり出し、それを社内で水平展開することが必要だと考えました。

Q:労働組合というと、やはりイメージは「賃金交渉、労働条件の向上」と考えている会社が少なくないと思うのですが

A:二宮氏
実は、組合員からの相談内容で一番多いものは、「賃金」の相談ではないのです。

上司から評価をしてもらえない、周りとのコミュニケーションがとれないなどといった基本的な人間関係の相談が多いんですよ。 ですので、賃金や時間といった表面的な問題解決だけではなくて、根本的な組織の課題解決に着手する必要があると思ったのです。

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Q:時代の変化によりニーズも変わってきたのでしょうか?

A:二宮氏
アンケートを見ると、勤務継続希望理由に、「今の仕事にやりがいがある」、「いっしょに働く人に恵まれているから」というような記述が見られます。

組合員のニーズは多様化はしていると感じますが、人はどういうときに「働きがいや生きがい」を感じるかということは、本質的には10年前であっても今であっても同じだと思います。 そこで私たちとしては、労働組合は賃金交渉などの表面的な問題だけ取り組んでいけばいいのか?そういう表面的なニーズ対応をしてさえいれば、本当の「働きがい」が創出できるのかという疑問に対し向き合ってきました。

確かに賃金交渉などは労働組合の重要な役割なのですが、それだけでなく、本質的な課題にも切り込むべきだし、組合員も依存し権利を主張するだけではなく、自ら考える、気づき、行動する自律的な組織集団にしていきたいと思いますし、一方で、会社にもそのような社員の活動を支援するというWIN-WINの関係構築を目指してしていきたいと思ったのです。

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Q:今回、行動科学マネジメントを導入することになった背景はその課題解決のためですか?

A:山中氏
トータルリワードがまさにそうで、賃金だけなく労働状況を整えるということがメインですよね。

会社にとっては、当然ながら利益や IR は重要ですし、組合は組合員の権利を守る立場で行動していくという構図があるわけで、一見対立的に見られがちです。

しかし、ファミリーマートがお客様に支持され、永続的に発展し続ける会社になっていかなければ、組合員の権利も幸せも実現できないわけです。会社とは立場が違いますので、方法論つまりは「戦術」は異なるわけです。しかし、会社を発展させるという「戦略」は完全に一致しているのです。これを追究すると実は目指すところは一緒なんですよね。今までのアンケートでは、調査結果から改善を「要求」するという権利を主張する協議スタイルであったわけですが、権利の「要求」ばかりでは経営側を共感させ、納得させるということは難しいわけです。

このようなアンケートでは、目的は実現できないと限界を感じたわけです。労使双方がお互いの立場を尊重し、組織の抱える根本的な問題・課題に真摯に向き合い、WIN-WINの解決を進めていくためのアンケートに変えていきたいと考えていたタイミングでした。

そんなときに、1冊の本を読み、石田さんのセミナーに参加させていただきました。私たちが抱えていた“今の”アンケートの限界と求めていた価値観が一致したため、今回ウィルPMさんの行動科学マネジメントメソッドの実施に踏み切りました。

企業が競争で勝とうと思うと、唯一他社と差別化できるのは「人材」です。人材の集合体が会社であるあけですから、一人ひとりが自律的に成長し、会社に貢献できる人材になっていくことが大事だと思っています。

これは、ファミリーマートユニオンが今後様々な活動を考えていく中で、最も大事にしていきたい根幹の発想です。

組合員の自律的な成長を目指すため、そして、その成長を支援する組織風土を社内に実現していくために、「トータルリワード」の考え方を導入することが有効だと考えたのです。これからの労働組合は、会社に対する「義務」をしっかり果しながら、堂々と「権利」を主張するという両面思考で活動を展開していかなければならないと思っています。労使は決して敵対関係ではありません。同じ目標を目指すカウンターパートナーとして、互恵関係を強化していく必要があると思っています。その点で、「トータルリワード」への取り組みは、労使協力して取り組む共通の課題であると思っています。

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Q:実際に、今まで実施されていたアンケートとの違いはどのようなものになりますか?

A:山中氏
組合員の満足度は「賃金」はじめとする労働条件だけではありません。もちろん労働条件の実態についての調査も行いましたが、「新たな報酬」として位置づけた「トータルリワード」の6つの側面から設問を作成しました。

また、アンケートの回答用紙に書かれた結果だけでは、本音や温度感は伝わりにくいものがあります。よって、今回は回答結果の「裏づけ」を取るため、また回答結果の背景や本質的な要因を分析・収集するために、64名の社員への直接ヒアリングを実施しました。実際に、ウィルPMさんのコンサルタントの方と現場を周り、現場で働く人たちの生の声をヒアリングし、具体的な形に落とし込むことができました。

アンケートだけではなく、コンサルタントの視点から組織や個人の具体的な特徴や要望を抽出してもらったのです。 また、組織の課題、特に「コミュニケーション」についての具体的な特徴や課題を抽出するために、管理職と部下(担当)と別の設問用紙を使用し、両者の認識の差を明らかにしました。

「トータルリワード」の視点で調査・分析を行うと、いくつかの課題が見えてきました。現在はその中から、3つの改革に取り組もうとしています。


1.コミュニケーション改革
2.働き方の改革
3.キャリアと成長機会の提供


の3つです。 しかし、ファミリーマートという会社が出来て30年、長い間培われた組織風土を変えていくことは一朝一夕にできるものではありません。誤解や抵抗もきっと多いと思います。そこで、労使では「ワーク・ライフ・バランス(以下WLB)推進活動」としての取り組み全体図を作成・共有し、意識・風土の改善というソフト面の取り組みと、制度整備・仕組み構築のハード面の取り組みという2軸の改善に着手しています。

今までの労使は、責任の擦り付け合いでした。お互いに出来ない理由を相手に求めるという、結論の出ない不毛な議論を続けてきたのです。 「3つの改革」は、労使どちらが先に取り組むかとか、どちらが主体で取り組むかなどは関係ありません。労使で協力して取り組んでいくのです。 今回のアンケートでは、弊社の現場にある本質的な課題を「3つの改革」として労使で共有できたのです。

ちなみに、労使で取り組んでいるWLBの取り組みは、一人ひとりが自身の人生ビジョンの実現に主体的に取り組む活動を、労使がそれぞれの立場から支援し、自律的な社員の育成とその結果としての強い組織を創って行く活動に他なりません。多様な社員を受け入れ、互いに認め合い、切磋琢磨しながら成長していく組織風土、これが私たちが目指す姿です。つまり、新たな報酬である「トータルリワード」に対する取り組みと同じであることが分かったのです。

行動科学マネジメントに取り組み、こういった考え方がわかった、というのが一番の成果ですね。

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Q:他には具体的にどんなことをされているのでしょうか?

A:二宮氏
全国22カ所の事業所単位で労使共催の「WLBセミナー」を開催しました。これは、組合員だけでなく、管理職を含む各事業所の全社員が参加するセミナーです。労使共催でこのようなセミナーを実施できたのは画期的なことですし、就業時間内に開催を認めてくれた会社にも感謝しています。今はとてもよい労使協力関係が構築できています。

このセミナーでは、まずは、参加者一人ひとりに5年後の自分の夢や目標を考えるところからスタートしました。WLBはやらされる活動ではなく、本来主体的な活動です。他責の発想をやめ、まずは自分自身何をしたいのか、何ができるのか、について考えるワークを行いました。そして、WLBという活動の意義について正しく理解してもらい、ベクトルを合わせることと、個人と職場(チーム)で互いに支援しながら取り組む活動である点を理解してもらいました。

理想のWLBは、人ぞれぞれの置かれた状況で異なりますし、個人においてもライフステージによって変化していきます。極めて個人的な価値観なのです。そのWLBを支援していくこととは、まさに「トータルリワード」の視点で支援を考えていくといくことです。

このセミナーを全員が受けたことにより、少なくとも今までバラバラな方向を向いていた皆さんを、スタートラインに集めることはできたのではないか思っています。しかし、これからが本番です。

WLBの取り組みは個人の主体的な取り組みが前提だと言いましたが、組織で働いている以上、WLB実現において、周囲の仲間やとりわけ管理職の影響は少なからずあります。全員への啓蒙活動を進めると同時に、管理職に対してのマネジメント能力やコミュニケーション能力を高める支援策を検討していかなければいけないと思っています。

WLBの取り組みを成功させるキーパーソンは管理職だと思っています。これは今年のサーベイで認識できたことでもあります。 そのような視点から、今年のサーベイについては、再度内容を検討していきたいと思っています。

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Q:会社側が協力し、こういったセミナーを受けさせるというのは恵まれたことですね(笑)

A:山中氏
ファミリーマートにおける20年以上におよぶ労使関係は、「闘争」ではなく「協力」関係を強化してきた歴史であると思っています。ひとえに諸先輩方のご尽力と経営の深い理解によるものと、ただ感謝です。これまで培われた協力関係をさらに発展させ、ファミリーマートユニオンが使命として掲げている「会社を永続的に発展させ、組合員の幸せを実現する」を具現化していきたいと思っています。

コンビに業界は、ご承知のように年中無休で24時間営業です。どうしても、労働時間や休日が不規則になりやすい環境であることは事実です。働きやすい環境を労使で実現していくことは重要ですが、一人ひとりがしっかりと自律することが一番大切です。その点で、WLBの取り組みは、最重要優先課題だと思っています。

今年の春闘では、WLBについてかなり踏み込んだ内容で合意書を取り交わしました。休日制度の運用変更など、ハード面の取り組みも進めています。組合員の皆さんには、これらの取り組みから、労使においてWLBに関する様々な活動が具体的に進んでいる実感を持っていただいているのではないかと思っています。

まだまだやるべきことは山積みです。しかし、「行動科学マネジメント」「トータルリワード」に出会ったことは、進むべき道標がはっきりとし、想いが確信に変わったということで、本当に感謝しています。 労働組合として既存の概念にとらわれず、いろんな改革に取り組めたらと考えています。

全てはお客様、社員、会社のためです。皆の幸せのために多くの取り組みを心がけていきたいと考えています。

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